釣りを始めたばかりの頃、釣具のワードが呪文のように感じて何が何だか分からなかった。
ロッドの番手も読めないし、よくわからん謎ワードも出てくるし。
その中でもよく目にしたのが、「Kガイド」だとか「SiC」だとかいう、ロッドのガイドに関するワード。
「KガイドだからSiCガイドじゃありません」みたいな意味のわからん説明をしているサイトもあったりするので、初心者の方向けに簡単にワードの整理をしてみようかと。
筆者はガイドのスペックだとか、ガイドセッティングだとか、マニアックな知識は持ち合わせていないません。
あくまで、よく聞くワードの整理ということでお付き合いください。
謎ワード「Kガイド」とは何ぞや
Kガイド。
ロッドのことを検索したらよく聞くワードですな。
簡単に言えば、ロッド部品大手である富士工業が作っているガイドフレームの形状の一つです。

ガイドフレームというのは、その名の通りガイド(糸を通すパーツ)のフレーム部分。
金属でできたシルバーの部分のことを言います。
そんなKガイドの特徴としては、

ガイドが、ロッドに対して二段形状の傾斜になっていることと、

外側に膨らんだようなブリッジの形状。
これらの形状によって、糸絡みがしづらくなるというメリットが生まれます。
昨今の海釣りといえば、PEラインを使うことがほとんどでしょうが、しなやかなPEラインは、糸絡みしやすいという一面を持っています。
特に風が強い日なんかは糸絡みしやすくなるよね。
Kガイドってのは、絡みかけた糸が自動で解けるようになっていて、釣り場でのトラブルを抑えてくれるありがてぇガイドなのです。
すごいね!
ちなみに、KガイドKガイドと言いながら、
・KTガイド→ティップ用シングルフット
・KBガイド→ベリー専用シングルフット
・KLガイド→シングルフット
・KL-L,M,H→足高タイプか?
・KWガイド→Wフットガイド(二点支持のガイド)
・LKWガイド→KWのライトモデル。ベイトロッド用。
といったようにいろんな製品があります。
しかもしかも、ステンレス製、チタン製という素材によっても製品が分かれていたりするので、
さらにややこしい。
なので、
とりあえず、Kガイドはガイドフレームの一種ということが分かればOK。
ちなみに、Kガイドは1万円台~のロッドに使われている印象です。
謎ワード SiCとは何ぞや
こちらも、ロッドを調べていたらよく出るワード。
「Kガイド」がガイドフレームの形状だったのに対し、SiCはガイドリングの素材を指します。

ガイドリングってのは、ガイドの黒い輪っか部分で、実際に糸が触れる(擦れる)箇所。
このガイドリングの素材の一つがSiCというわけです。
ちなみに、SiCは炭化ケイ素(ケイ素(Si)+炭素(C))のこと。
SICでもなけりゃsicでもない。SiCだぞ。
ちなみにSiCは、
硬くて、軽くて、滑りが良くて、放熱性が高い
という、ガイドリングに求められる性能を満たしていて、スペックの高いガイドリングと言えるでしょう。
実売2.5万円~くらいのロッドになると、全てのガイドがSiCになるイメージかな。
※例:シマノのシーバスロッドなら、ディアルーナ以上。
SiC以外のガイドリングにはどんな素材がある…?
補足ですが、SiC以外のガイドリング素材としては、
・O(オー)リング、アルコナイト、トルザイトなどが挙げられます。
O(オー)リングガイド

リーズナブルなガイド。
SiCに比べると、硬さや軽さは劣ります。
1万円未満のルアーロッドに使われている感じかな。
※例:シマノのロッドなら、ルアーマチックなど。
アルコナイトリングガイド
写真が無い。
SiCには劣るものの、Oリングよりは性能良し。
1万円~2万円くらいのロッドでよく見るガイドで、
糸への負担が大きいトップガイド(先端のガイド)がSiCで、残りはアルコナイトという使われ方が多いかな。
※例:シマノのシーバスロッドなら、ムーンショットやエンカウンター。
ちなみに、個人的には、サンデーアングラーならアルコナイトで十分じゃないかと思ってます。
トルザイトリングガイド

富士工業のHPを見る限り、最高峰のガイドリング素材。
たっけぇロッドに使われてます。

SiCよりも薄くて軽くできるそうで、写真の通りリング部分がかなり薄くなってます。
※写真はワールドシャウラのもの。
先ほどのOリングとくらべると、その差はより顕著ではないでしょうか。
素材を薄くできると、すなわちリングの内径を大きくできるので、小さいガイドが大嫌いな私としては非常にありがたい素材です。
ロッドガイドはガイドフレーム+リングの素材で決まる!
ここで一度話を整理しますか。
ロッドに関してよく聞く謎ワードは、
「Kガイド」→ガイドフレームの一種(形状)※ステンレス製とチタン製がある
「SiC(+Oリング、アルコナイト、トルザイト)」→ガイドリングの素材
という風に整理できます。
そして、これらの組み合わせでガイドのスペックが決まっていくわけです。
シマノのシーバスロッドを例に出すと、
・エンカウンター→ステンレスKガイド+アルコナイト(トップガイドのみSiC)
・ディアルーナ→ステンレスKガイド+SiCリング
・ルナミス→チタンKガイド+SiCリング ※一部シマノ製Xガイドあり。
といったように、ロッドの価格帯が上がるにつれて、使われているガイドのグレードも上がっているのがわかるかと。
ちなみに、私が使っているワールドシャウラというロッドは、
チタンKガイド+トルザイトリングという仕様になってます。
※現在はSiCに仕様変更されてます。
メッチャ軽いです。
最高です。
その代わりメッチャ高いです。
あと、ロッドの差別化を図るためか、大手ロッドメーカーは独自にガイドの開発もしてますね。
ダイワは結構前からAGSガイド(カーボン製のフレームが大きな特徴)を出してるし、シマノもXガイドをどんどん使うようになってますし。
…性能とか特徴を突き詰めていくと、どんどん話がややこしくなるな、コレ。
まあ、何はともあれ、
Kガイドはガイドフレームの一種で、SiCはガイドリングの一種ということをわかってもらえればOK。
それ以上の詳しい話は、富士工業のホームページを見てくれ。
ほなね。
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