車の整備の時、特にタイヤ交換の時に必要になる工具
トルクレンチ
今回はそんな工具の必要性のお話を。
今回はタイヤ交換を中心に書くぞ
車の整備では、ボルトを締める場面がそれはそれは多く出てくるんですが…
今回はトルクレンチを使うのに最も身近な(?)タイヤ交換について書こうかと。
タイヤ交換って、簡単だし頻度も多いし、結構甘くみちゃう作業なんですが…
一歩間違うと大事故になりかねないからね…。
トルクレンチでオーバートルクを防げ!
さて、タイヤ交換にトルクレンチが必要な理由なんですが…
締め付けトルク不足を防ぐためというよりも、どちらかと言うとオーバートルク(締め付けすぎ)を防ぐためという面の方が大きいかと。
締め付けトルクが分からないと、経験上、必要以上に締め付けてしまうことの方が多いからね。
ハブボルトは案外簡単にねじ切れるぞ
これは私の経験になりますが…
とある軽四耐久レースに出た時のこと…
ドライバーが、ハブナットをガッガッガッとかなり強めに締めていて
「締め付けトルク強い気が…(-_-;)」と思っていたんですが…
レースのまあまあ序盤に、見事にハブボルトが折れて右後輪が飛んでいきましたとさ。
その時のドライバー曰く、
「スピンしたと思ったら、後輪に追い越されたw」
とのこと。
いや、ぞっとするわ!!!
公道なら大事故やで!!!
ちなみに、かつてバイトしていたバイク屋の整備士さんも、ガソリンスタンドの整備士さんも、出入りしていた車屋の整備士さんも
「あんなもん(ハブボルト)、締め付け過ぎたらすぐ折れるぞ」
て言ってたので、気をつけましょう。
安いやつでいいから、トルクレンチを買おう
ということで、安全に整備(タイヤ交換)するなら、正確に締め付けられるトルクレンチが欲しいところ。
こういう道具って、整備が初めての人ほど、
「俺はまだ使わなくていいや」
という、謎の謙遜をしてしまうところなんですが、整備に慣れていない人ほど使ってほしい道具なんでね。
ということで、私も使ってた安いトルクレンチの紹介でも…
e-value製トルクレンチ
SK-11を展開する、藤原産業の廉価(?)ブランド
お値段4,000円ほどですが、かなり使えるものでしたので。
グリップの手元にメモリが付いていまして、ここで予め締付けトルクを設定します。
まずは、尻栓部分の黒いツマミを緩めまして
グリップをグルグルと回して、任意のトルクを設定します。
ちなみに、大きい横目盛は百と十の位で、グリップに付いている縦の目盛りが一の位を表します。
ここだと、100の横目盛りに5の縦目盛りを合わせてますので、105Nmになってますね。
さてさて、あとは再度尻栓のツマミを締めてから、ボルトを締め付けるだけ。
増し締めで設定したトルクに達すると、ガチン!という分かりやすい手応えが来ます。
これで締め付けはOKなので、これ以上トルクをかけないように。
トルクレンチの付属品は
e-valueのトルクレンチですが、結構付属品が充実してまして
ケースの中には、本体の他にも
17mm、19mm、21mmのソケットと
丁度いい長さのエクステンションバーが1本入ってます。
コレ1つで、タイヤ交換は対応できますね。
ちなみに、ソケットは薄口タイプなので、アルミホイールでもそのまま使えます。
トルクレンチを使う時の注意点
2つほど書きます。
使い終わったら、設定したトルクから緩めておく
内部のクラッチにテンションがかかりっぱなしになってしまうため、使った後はグリップを反時計回りに回して、テンションをフリーにしておきましょう。
故障につながります。
ラチェットハンドルみたいに使わない
トルクレンチは、ラチェットハンドルみたいに一方向に回転させることができるのですが、
だからといって、ボルトの締め付け始めからトルクレンチを使わないように。
トルクレンチを使うのは、あくまで最後の増し締めの時だけにしましょう。
※バイク屋でバイトしてた時に横着しようとしたら、整備士さんに引っ叩かれました(;´∀`)
ということで、トルクレンチのお話でした。
欲を言えば、一流メーカーの高性能ななものがいいんでしょうけど、
安いトルクレンチでも、闇雲な手ルクレンチに比べたら何倍も安心できますんで。
ご安全に。
アディオス(`・ω・´)ゞ