前回の続きです。
今回は、SiCやらアルコナイトやらの話を簡単に書こうかと。
SiCとは?アルコナイトとは?Oリングとは?
⇨ガイドリングの素材のこと。
ガイドリングというのは、ガイドの輪っかの部分のことでして、

※上の写真でいうと、輪っかの黒い部分のこと。
この部分に使われている素材が、SiCであったり、アルコナイトであったり、Oリング(ハードガイド)であったりするわけです。
そして、これらの素材を性能順で並べると
SiC > アルコナイト > Oリング
となります。
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ガイドリングの性能ってなんだよ
じゃあ、ガイドリングの性能とはなんぞやと言われたら、主に
・硬さ
・滑りやすさ
・放熱性
の違いでしょうか。
ガイドリング素材の硬さについて
ラインとガイドって常に接触していて、ラインを巻いている間はズルズルと擦れ続けています。
しかもラインには、乾いた塩分の結晶や細かい砂などが付着していて、極端に言えばヤスリのような状態になっているわけです。
ということは、そんなラインと接触しているガイドは、少しづつガリガリガリガリと削られているわけ。
もし、ガイドリングが簡単に削れてしまう素材でできていると、
リングがガリガリになる→ラインが擦れる→ライン切れが多発
ということになってしまいます。
こういうトラブルを防ぐためにも、タイドリングは硬い素材の方が向いているというわけです。
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ガイドリングの滑りやすさと放熱性
想像してみてください。
左手で釣りのラインを握って、右手でそのラインをギュン!!!と引っ張ったら…
左手に恐ろしいほどの摩擦が起きると思います。
こんな感じの摩擦が、ガイドリングとラインの接触部分で起きているわけです。
しかも、投げて巻くを繰り返しすたびに摩擦が起きっぱなしだし、
大きい魚に一気に引かれると、激しい糸鳴りをさせながら激しい摩擦が置きます。
こんな時に、一気に熱をもってしまう素材だと、熱でラインにダメージが入ってしまい、
魚とのファイト中にラインブレイク!
なんていう悲しいことにもなってしまう…。
ということで、滑りやすくて放熱性の高い素材を使った方が、ラインへのダメージが軽減されて、ライン切れなどのリスクが下がるというわけです。
ガイドリングの素材:よく聞く「SiC」とは
シリコン(Si)と炭素(C)の化合物で、Silicon Carbideの略。
今あるガイドリングの中では、最上級と言える素材です。
硬さは天然ダイヤモンドに次ぐレベル
放熱性はハードガイド(Oリング)の約5.7倍
そんな素材を鏡面仕上げで磨き上げてるから、滑りやすさも抜群
※いずれも、富士工業のHPから
という、ガイドリングに求められる性能を突き詰めたようなハイスペック野郎なわけです。
海でPEラインを使うんであれば、SiCガイドが使われている方が安心ではありますね。
※PEラインは、擦れや熱に弱いから…
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ガイドリングの素材:Oリングとは
ハードガイドとも言いますね。
アルミナオキサイド製のセラミックをリングに加工したもの…らしい。
基本的に、入門グレードのロッドに使われていることが多いですね。
SiCなどに比べると、硬度や放熱性で劣ったりしますが、まあ、一般的に流通している素材ですからね。
決してダメダメな素材というわけではないです。
ガイドリングの素材:アルコナイトとは?
ハードガイドの一部で、ハイグレードなOリング…といった感じかな。
すんません、富士工業のホームページとかを探しても、情報を見つけきれませんでした(;´Д`)
最近よく目にするようになりましたが、海釣り用ロッドでは、
先端のガイドだけSiC(いわゆるトップSiC)、その他はアルコナイトガイド
という使われ方が多い印象です。
あと、海外(アメリカなど)では結構メジャーな素材だそうで。
メリットはというと…
そこそこハイグレードだけどSiCよりも部品単価が低い
⇨結果的にロッドのお値段が下がる
⇨良いブランクスを使ったロッドがよりお手頃なお値段で手に入るようになる
っていうのがメリットといえばメリットかな。
バスロッドのゾディアスとかが良い例かと。
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ロッドのお値段とガイドの関連性
さて、先程書いたとおり、ガイドリングの性能は
SiC > アルコナイト > Oリング
となるわけですが、概ね
・〜1万円のロッド ⇨ Oリング
・1万〜1万5,000円くらいのロッド ⇨ トップガイドがSiC、残りはアルコナイト
・1万5,000円〜 ⇨ 全ガイドSiC
が使われているイメージ。

例えば、実売1万3,000円くらいのクロステージだと、
GUIDE:Fuji ALCONITE RING K-series-FRAME
※「Kガイドフレーム+アルコナイトリング」
一方、

実売2万円ほどのN-ONEシリーズだと、
Guide:Fuji KR-frame Fuji SiC ring
※「KRガイドフレーム + SiCリング」
と、ハイグレードのN-ONEにはSiC、ミドルグレードのクロステージにはアルコナイトという使われ方になっています。
※KRコンセプトガイドは、Kガイドの一種(派生)モデルと思ってください。
人によっては、
「ガイドはSiC以外認めない!!!」
「アルコナイトを使うなんて、コストカット甚だしい!!!」
というスペックオタク全開な意見もありますが、個人的には
「トップガイドがSiCだったら安心かな〜」
くらいで考えてるんで、ロッド選びの参考にしていただけたら。
というわけで、ガイドのお話でした
2回にわたってガイドのお話をしましたが、ややこしいガイドの種類について少しでも理解いただけたら幸いです。
以上!
アディオス(`・ω・´)ゞ